お酒の弱さは何で決まる?
世の中には、お酒に強い人もいれば、弱い人や全く飲めない人もいますよね。

一般的に、女性よりも男性、年輩の人よりも若い人の方がアルコール分解能力が高いと言われています。そして、実は、そもそもお酒の強さ・弱さは、遺伝による体質で生まれた時から既に決まっています。
アルコールは人間の体の中に入ると、まずは肝臓で「アセトアルデヒド」という物質に分解されます。アセトアルデヒドは毒性が強くて、顔が赤くなったり、吐き気や頭痛などいわゆる二日酔いの症状を引き起こします。
日本人の約4割の人たちは、このアセトアルデヒドを分解する力が生まれつき弱いことが知られています。
さらに、約4%の人たちは、分解する働きを持っていないため、ごくわずかな量のお酒でも気分が悪くなり、全く飲めないのです。
「お酒が強くなる方法は飲み続けること」はウソだった!
アルコールを分解する「アルデヒド脱水素酵素(ALDH)」と呼ばれる酵素にはいくつかの種類がありますが、その中のひとつ「ALDH2」という酵素をつくる遺伝子の違いが、お酒に強いか弱いかの体質に大きく関係しています。
両親からどちらかひとつの型を受け継ぐので、
- 「強い×強い」
- 「強い×弱い」
- 「弱い×弱い」
の3パターンのいずれかとなります。
ちなみに、②の「強い×弱い」の組み合わせでお酒に弱い体質の人は、①の「強い×強い」のお酒に強い体質の人と比べて、約16分の1の代謝能力しかないのだそうですよ。
つまり、お酒に強い人がよく言う「お酒が強くなる方法は飲み続けること」という理屈はウソだったのですね。
お酒の弱い人に無理強いするのは、それ自体がアルコールハラスメントですし、危険な行為です。

お酒が少しでも強くなる・酔いにくくなる方法って?
お酒の強い・弱いは、遺伝の体質で生まれつき決まっているので、残念ながら努力したからといって変えることはできません。ただ、お酒に弱い人が少しでも酔いにくくすることは可能です。
ここからは、酔いにくくなる方法について解説します。
サプリメントを服用する
お酒を飲む前に、アルコールを分解するのを助ける働きを助けるサプリメントを服用しておくことで、酔いにくくすることが可能です。
肝機能のアルコールを分解する機能を助けてくれるのが、ウコンやヘパリーゼです。
ドラッグストアなどで購入できるので、お酒を飲む前にあらかじめ飲んでおくと良いでしょう。
ベストなタイミングは、お酒を飲み始める30分前以内だと言われています。
水やお茶も一緒に飲む
お酒を飲み始めてからのポイントは、水やお茶も一緒に飲むことです。お酒には利尿作用があるので、体の中の水分が早く排出されます。さらに、アルコールを分解するためにも水が必要になるため、脱水状態になってしまいます。
体内に水分が足りない状態が続くと、いつまでもアルコールが分解されずに長時間残ることになります。
そうならないためには、水やお茶を一緒に飲みながら、少しでもアルコールの分解を助けるよう心がけましょう。
自分に合うお酒をみつける
お酒が嫌いなわけではないけれど弱いという人は、これなら飲みやすいと感じる自分に合ったお酒を見つけましょう。
アルコール度数が低めのものや、ジュースや炭酸、水などと割って飲むカクテルのように、濃さを調整しやすいものもおすすめです。
胃に食べ物を入れてから飲む
空腹の状態でお酒を飲むと、どうしても酔いやすいです。そのためお酒を飲む前には、胃に食べ物を入れてから飲むのがポイント。
飲み会などに参加する時は、会場に入る前にビスケットやチーズなどを食べておくのもおすすめです。

まとめ
今回は、お酒の強い・弱いは生まれつき遺伝で決まっている体質であること、飲み続けても強くなれない理由について解説しました。
また、少しでも酔いにくくするためにできる方法もご紹介しました。
お酒に弱くてもつらい思いをせずに、みんなが楽しくお酒を飲めるよう、ぜひ参考にしてみてくださいね。
